かぼちゃはビタミンC、ビタミンE、ベータカロテン、食物繊維などが豊富な栄養価の高い野菜です。赤ちゃんにも食べさせてあげたい食材ですが、離乳食ではどのように使うのでしょうか。
今回は離乳食でかぼちゃはいつから、どれくらい食べられるのか、時期別の調理方法や下ごしらえのポイントなどをご紹介します。
かぼちゃはいつから食べられる?

かぼちゃは離乳初期(5~6ヶ月頃)から食べることができます。10倍がゆに慣れたら挑戦してみましょう。皮と種、種の周りのワタは繊維が多く向かないので取り除きます。
かぼちゃは加熱するとやわらかく、ペーストにもしやすいので、初めての野菜におすすめですよ。口当たりもなめらかで、自然な甘みを感じられるので、赤ちゃんにも食べやすく人気の野菜です。まとまりにくい食材や青菜などの食べにくい食材とも合わせやすく、レシピの幅を広げてくれます。
かぼちゃの皮はかたく、赤ちゃんには消化しにくいので、初期、中期の間は取り除きます。やわらかく加熱すれば9~11ヶ月頃から与えることができます。
市販の冷凍かぼちゃを使用してもOKです。旬以外の時期でも手に入り、時短にもなるので便利ですよ。
時期別の調理方法と目安量

離乳初期
皮は取り除き、やわらかく加熱して、裏ごしするかすり鉢ですりつぶします。繊維が多い部分や皮に近い固い部分を取り除けば、マッシャーでつぶしたり、ポリ袋やラップに包んで手でつぶしたりするだけでもなめらかになります。すりつぶした後、お湯やだし汁、ゆで汁などでのばし、ペースト状にしてから与えましょう。
初期の前半はなめらかなポタージュ状にします。慣れてきたら加える水分量を少しずつ減らし、とろとろのポタージュ状から、ぽってりとしたペースト状にしていきます。徐々に少し粒が残るくらいにすりつぶして食感を残していきましょう。
量は小さじ1から始め、15~20gくらいまで増やしていきます。
離乳中期
皮は取り除き、やわらかく加熱して、粗くつぶすかペーストの中に少し粒がある程度にします。フォークでつぶすと簡単です。または、2~3mm角に切ります。慣れてきたら、3~4mm角くらいの粗いみじん切りにしてもいいでしょう。
目安量は20〜30gです。
離乳後期
やわらかく加熱して、5~7mm角に切ります。手づかみ食べの練習にはスティック状に切ってもいいでしょう。やわらかく加熱すれば皮も食べることができます。粗くつぶすか、スライスなどでもOKです。
目安量は30~40gです。
離乳完了期
やわらかく加熱して、1cm角や厚さ5mmくらいのスライスにします。皮はやわらかく加熱すれば食べることができます。
目安量は40~50gです。
下ごしらえのポイント
皮は加熱してからむくとむきやすい
種とワタは取り除きます。皮は固いので初期や中期は取り除きましょう。かぼちゃの皮は包丁で薄くそぐようにしてむきますが、加熱後の方がやわらかく、皮がむきやすくなります。大きめに切って、ゆでるか電子レンジで加熱すると、皮が外しやすくなりますよ。
加熱は電子レンジがおすすめ
果肉部分も同様に、固いので生のまま切るよりも、加熱してからの方が短時間で簡単に調理できます。
かぼちゃの加熱は電子レンジ、ゆでる、蒸すなどの方法があります。電子レンジ加熱は煮崩れしにくく、手づかみもできる固さにできますよ。ペーストにするときには、鍋でゆでるとしっかり中までやわらかくなってやりやすいです。ただ、やわらかくゆでると煮崩れしやすく、ゆで汁に流れてしまうので、レンジ加熱が簡単でおすすめです。そのままレンジにかけてしまうと、焦げたり水分が抜けて硬くなったりすることがあるので、少量の水を振りかけ、ラップをかけてから加熱します。
電子レンジで加熱する方法
●4分の1の大きさのかぼちゃ(約300g)をそのままレンジにかける方法:
かぼちゃをさっと水にくぐらせ、ふんわりと全体をラップで包みます。600Wで6~7分加熱します。竹串がすっと通るまで加熱します。
●小さく切ったかぼちゃを使用する方法:
カットしたかぼちゃを耐熱容器に入れ、全体に軽く水を振りかけます。ふんわりとラップをかけ、600Wで4~5分加熱します。(かぼちゃの量によって加熱時間を調整)
ゆでる方法
かぼちゃを3~4cm大に切り、ひたひたの水を入れ、中火にかけます。沸騰する前に弱火にして、10~15分ゆでます。竹串が通るやわらかさになったら、ざるにあげて冷ましましょう。
蒸す方法
かぼちゃを蒸し器にセットし、12~15分程蒸します。蒸し器がない場合は、フライパンに浅めに水を張り、皮の面を下にしてかぼちゃを並べ、蓋をして蒸しましょう。
ご飯と一緒に炊飯器で炊く方法
お米を炊くついでに炊飯器で加熱する方法もあります。一口大にカットしたかぼちゃをアルミホイルに包み、お米の上にのせて炊飯します。
【離乳初期】レンジで作るかぼちゃのペースト

<材料(小さじ7杯分)>
かぼちゃ…20g
水…大さじ1
<作り方>
- かぼちゃを3㎝角に切る。
- 耐熱容器に入れて水を軽く振りかけ、ふんわりとラップをして、600Wで約2分加熱する。
- 皮を取り除き、水を加えながらブレンダーでペースト状にする。
- フリージングトレーに分けて入れ、冷凍する。
冷凍保存方法は?
かぼちゃは加熱後に冷凍保存することができます。ペースト状にするか、使用する大きさに切ってから、1食ずつ小分けにして冷凍するとよいでしょう。
ペーストは製氷皿に入れて冷凍し、凍ったら型から外して冷凍保存袋に入れます。
または、ペーストのかぼちゃを冷凍保存袋に入れて平らにのばし、空気を抜いて密封し、1回分ずつに箸で筋を付けてから冷凍します。冷凍した後にパキッと折り、1回分ずつ取り出せるので便利です。
角切りにしたかぼちゃを冷凍する場合は1回分ずつ小分けにして、ラップに包んで冷凍します。
解凍するときは電子レンジや鍋で必ず加熱します。耐熱容器に使用する分だけ移し、水を少量加えてからレンジで20~30秒加熱します。量によって様子をみながら加熱しましょう。おかゆや汁物に加える場合は凍ったまま鍋に入れて、調理することもできます。
冷凍したかぼちゃは、1週間を目安に使い切りましょう。
以上、離乳食のかぼちゃの時期別の調理方法や下ごしらえのポイントなどを紹介しました。ぜひ参考にしてください。